経産省は太陽光発電の買取価格を2割引き下げて14年度は34円、15年度は30円
経済産業省は、太陽光発電の買取価格を2年で2割以上引き下げる案を検討しています。
再生可能エネルギーの中でも太陽光の普及が進んでいる反面、風量や地熱の普及が遅いことから、風力や地熱の拡大を目指す方向。
高コストの発電が増えると利用者負担が増すことと電源の多様化を目的としています。
太陽光発電の普及と価格引き下げ
再生可能エネルギー普及度合いと負担、発電容量はKw
2012年 |
変化度 |
2020年 |
|
家庭負担額 |
月66円 |
4.2倍 |
月276円 |
太陽光 |
727万 |
3.9倍 |
28000万 |
風力 |
266万 |
1.9倍 |
500万 |
地熱 |
53万 |
横ばい |
53万 |
水力 |
4747万 |
ほぼ横ばい |
4925万 |
経産省試算。太陽光は13年度(38円)、14年度(34円)、15年度以降(30円)と仮定。
他のエネルギーは現在価格で試算。
経済産業省の試算によると、2020年時点での家庭負担額は日本全体で8100億円、標準家庭の月額負担は2012年の66円から約4.2倍の276円に上昇する。
将来の再生可能エネルギー買取価格想定
太陽光発電の固定買取価格は今後、引下げ予定。
経産省の試算(1kwあたり)
- 2012年度:42円
- 2013年度:38円(現在の価格)
- 2014年度:34円(想定)
- 2015年度以降:30円(想定)
風力と地熱発電は現状維持を想定
再生可能エネルギーの中で太陽光が95%を占めるなどバランスが悪いことと、太陽光発電の価格が他と比較して高いことから修正を狙っている。
●風力発電の買取価格:23.1円
●地熱発電の買取価格:27.3円
※固定価格買取制度を参照
ただし、地熱・風力とも一般の個人家庭が気軽に設置できるものではなく、上記の価格は大型施設の場合に適用される価格です。
個人の住まいの屋根に風力、庭に地熱発電設備という姿はちょっと想像できません。
日本は、地熱の資源に恵まれているものの温泉地の観光資源を破壊する可能性などが心配されています。
風力の場合も風切り音が自然や住人に与える影響が懸念点です。
いずれにしろ、太陽光発電の買取価格は引き下げの方針で間違いありません。
そのため、設置を考えるならば早めに行った方が、高値で買い取ってもらえますのでお得です。
設置にかかるお金を回収できる採算も早くなります。
設置の見積もりは、グリーンエネルギーナビから取得できます。
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