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原子力発電を全廃し、再生可能エネルギーに賭けるドイツの試み

ドイツは、再生可能エネルギーや太陽光発電において日本の先を進み様々な問題を抱えながら解決の道を模索している。

福島の原発事故直後には原発の稼働を見直し。2011年5月末までに原発のデメリットが大きすぎるとして脱原子力を決定。原子力の代替策として再生可能エネルギーの推進及び省エネを二本柱に据えた。

ドイツの電力構成比

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2010年と2030年の電力構成比をみると非常に野心的な計画。

2010年は褐炭・石炭で43%と約半分そして原子力が23%と約1/4を占める。この原子力発電を全廃し風力および太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄うことを決定したのです。

これは、ドイツのメルケル首相および与党が単独で決めたのではなく、ほぼ全政党が一致して支持しており、今後の政変等が起きても基本路線に変化なしとみられている。

2010年の独電力構成比2030年の電力構成比

データは、エネルギー・水道事業連盟(BVEW:2010)及びドイツ環境省

ドイツは、風力発電に期待しており、北方で発電した電気を需要の大きい南へと送るために高圧送電線の設置も計画している。

普及度合いの大きいドイツの固定価格買取制度は基本方針として、水力と地熱の価格を引き上げる方向。一方、太陽光・バイオマス・陸上風力は引き下げる方向。

EEGが促した技術革新と産業基盤の発達のおかげで、太陽光と陸上風力の発電コストは今や新設の化石火力と張りあえるほどに下がった。それに応じて、FiT制度の電力買取価格も下げられてきた。つまり、FiTは成功すればするほど、縮小される運命にある。自然エネルギー財団

風力や太陽光発電のコストは、化石火力と張り合える程に下がったとは大きい。脱原発のために、つなぎ電源として火力発電を10年間で2000万キロワット新設する計画を進めている。

原油価格及び天然ガス価格の値下がり、一方でロシアとウクライナの対立による天然ガス供給に対する不安がある。化石燃料は、低コスト安全性が確立されているというメリットがある分、有事が起きた場合の供給余力に不安を持つ。

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